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シパツウ - C-POWER通信

職員研修
「認知行動療法」を学ぶ

 

 岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は、身体・知的・精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。

そして、同じ敷地内にある就労継続支援B型事業所「SWINGU」。SWINGUでは、身体・知的・精神など何らかの障害がある20代から60代の方が軽作業をしながら就労を目指して訓練をしています。

今回は、ドーラとSWINGUの職員が「認知行動療法」について勉強する機会をもちました。

 

 

「認知行動療法」とは、人間の気分や行動が認知の在り方(物の考え方や受け取り方)の影響を受けることから認知の偏り方を修正し、問題解決を手助けすることによって、治るとされています。

私たちはストレスを感じると、悲観的になり気持ちが沈んでストレスに立ち向かうことができなくなってしまいます。認知行動療法はそうした考え方を改善することによりストレスに上手く立ち向かえるような心の状態を作っていきます。

今もっとも注目されている精神療法の一つです。

 

Aが出来事、Bが認知の仕方、C が結果的に起こる感情だとした場合、Aの出来事がC の感情を引き起こすのではなく、Bの認知の仕方を修正することによりCの感情が変わるという理論です。つまり、認知の仕方が合理的ではない考えや事実とは反する思い込みになっているものを修正することによって不愉快な感情を改善できる

 

認知の仕方によって、結果的に起こる感情が変化していく。認知を改善することにより、対人恐怖や不安症などの問題を心理学的に解決することができます。

では、どのように認知の仕方を変えていくのでしょうか?

具体的にどのように「認知行動療法」を実践していけば良いのでしょうか?

 

【認知的技法】
①その思考を裏付ける証拠について質問する
→自分自身に対してなぜそう思うのかを問いかける。
②誰、あるいは何のせいでそうなっているのかを明確にする。
→冷静に原因を考える。
③選択の余地を検討する
④悪い見方を緩和する
⑤想像した成り行きを検討する。
⑥プラスとマイナスの側面を検討する
⑦否定的な考えを肯定的に変化させる。
⑧認知的リハーサル
⑨気晴らしの利用
→音楽を聴く、散歩するなど自分の気持ちが軽くなるような行動をする。

【行動的技法】
①活動スケジュール表の作成
→1週間単位で作成すると良い。
②習得度・満足度スケジュールの作成
→1日の満足度を10段階で評価する。
③段階的な課題の割り当て表の作成
→1日のやる事をスケジュールし、表にまとめる。
④行動リハーサル
→実際に行動してみる。
⑤社会的スキル訓練
→ソーシャルスキルトレーニング
⑥読書療法
⑧リラクセーション、瞑想、呼吸方法
→「呼吸瞑想法」

 

もし不安な気持ちになったら、自分に問いかけてみましょう。

◻︎今何が気になっているのか?
◻︎気になっていることに関連する出来事は何か?
◻︎気になり不安に感じていることがどれくらい現実化する可能性があるか?
◻︎不安をもたらす事柄を現実のこととして考慮する必要がどの程度あるか?

 

職員間で学び合える良い機会になりました。

今後も学び合い、より良い支援に活かしていきたいです。