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読書のススメ
「感情を整えるアドラーの教え」

人にはそれぞれ、些細なことから大きなものまで様々な課題が存在します。

その課題を克服したり、目標を達成したりしながら、より良い幸せな人生を求めて
生きています。

そんな皆様へお勧めしたい本をご紹介いたします。

「感情を整えるアドラーの教え」                           著者:岩井俊憲氏

「普段、つい職場や家庭で怒ってしまう」

「将来の不安ばかりが募ってしまう」

「なんだか憂鬱な気分から抜けきれない」

「自分の性格や外見にコンプレックスばかり…」

このような普段から抱えがちな負の感情は、抑えようとしても振り回されてしまっている、
という人が多いのではないでしょうか?

そして、人間の感情的な側面は、親からの遺伝や育った環境のせいで、自力では変えられないと思っていませんか。

「父親が怒りっぽい性格だったし、自分も、周囲の人たちからもよく怒りをぶつけられて
いた」

「母親が嫉妬深くて、父に焼き餅を焼いていたばかりか、自分の行動もいちいち詮索されて
いた」

「だから、自分もいつの間にか同じようなタイプになってしまった」

…そんなふうに考えたこともきっとあるでしょう。

しかし、アドラー心理学の創始者、アルフレッド・アドラー(1870~1937)は、遺伝の問題に関して強くこう訴えています。

「遺伝の問題はそれほど重要ではない。重要なことは、何を遺伝したかということではなく、幼い頃に遺伝として与えられたものをどう使うかということである」

そう、「感情は、自分で、使うかどうかを決められる」ということなのです。

つまり、もし自分がイライラしがちだったり、心配性だったり、せっかちだったりしたとしても、そうした感情を、周囲に対してどのように使うかは、遺伝ではないということです。

成育環境についても、たとえその影響があるとしても、それをどう人生で使うかは、あなたが決められるのです。

このことをアドラー心理学では「自己決定性」と言っています。

そして、一部の心理学では「感情が人を動かす」とか、「感情はコントロールできない」と
教えたりすることがあります。

ただし、アドラー心理学では、まったく逆の立場で、「自己決定性」と同様
「人が自らの選択で感情を使う」「感情はコントロールできる」ととらえています。

感情は、思考や行動と同じ、人間が備えている心の機能の一つであり、私たちの意思と無関係に働くものではないからです。

〇感情をコントロールして、自分を変えることができる

〇自分を変えることは今からでもできる


〇自分が変われば人生が変わる

私たちは、物事と同様に、感情を「良い」「悪い」「正しい」「間違っている」と考えがち
です。

しかし、このような私たちの心の動きをどう使うかが大切なのです。

自分の感情を建設的に、適切に使えるようになっていきたいものですね。