人にはそれぞれ、些細なことから大きなものまで様々な課題が存在します。
その課題を克服したり、目標を達成したりしながら、より良い幸せな人生を求めて
生きています。
そんな皆様へお勧めしたい本をご紹介していきます。
「幸せについて」 著者: 谷川俊太郎 氏
一時の幸せ、一日だけが幸せでは、ふつうヒトは満足しないよね、幸せは長く続いて欲しいとみんな思う、これは欲張りとは違う生命の自然。
継続は力なりって言うじゃない、幸せの継続は生きる力をもたらすから、日々の暮らしを無理なく、快適にするのも基本的に大事だとぼくは思う。
長続きする幸せは平凡な幸せだ、言葉を代えるとドラマチックな幸せは長続きしないから
こそ濃い。
幸せが毎日の暮らしの低音部を担っていて、幸せだっていうことに気づかないくらいの、
BGMみたいな幸せが、一番確実な幸せかもしれない。
愛されているのは最高の幸せだけど、もしかすると愛されていなくても
愛している幸せの方が、もっとずっと深く長くヒトを支えるかもしれない。
ウォーコップというイギリスの哲学者は、生きることを「死を回避する挙動」と
「生きる挙動」の二つに分類しました。
我々現代人の日常的な行動の大半は、「死を回避する挙動」から成っています。
だから「癌になったら怖い」とか「まだ死にたくない」とか、そういう不安や恐怖の気持ちが出てくる。
でも本当は「生きる挙動」のほうがずっと大切で、これはなんだか訳がわからなくなる
けれども、自分の内面から湧いてくるエネルギーのようなものなんです。
本当の幸せというのは、そういうふうに、なんだか訳が分からないけれども自分の中から
湧き出てくるものだというふうにぼくは考えています。
それは人間の感情というより、イノチというものの持つエネルギーかもしれません。
そういった「自分の中から湧き出てくる幸せ的なもの」というのは、毎日の暮らしの中で
ある秩序を守って生活していると、本来はイノチの自然として、湧いてくるものなのではないでしょうか。
幸せについて語る言葉は掃いて捨てるほどありますが、どれも明快なものではありません。
幸せという美しい蝶は、ピンでとめて標本にすることができないもののようです。
皆さんは、最近、「幸せだな~」と感じたことがありますか?
私は毎晩、子どもと布団に入るときに「幸せだな~これがずっと続けばいいのに…」と
思います。
おいしいお酒を飲んだとき、お風呂に入ったとき、いろんな「何かをしたとき」に幸せを
感じます。
でも本当は「生きていること」自体が幸せなことなんだよな~って改めて感じられた
1冊でした。
ときどき思う、
死んでからヒトは、生きていたことが、
生きているだけでどんなに幸せだったかを悟るんじゃないかって。