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シパツウ - C-POWER通信

Home Economics「挑戦しよう!ソーイング」

「Home Economics」

岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。
ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるために何を学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。

将来の自立した生活に向け、知っておくと良いことについてご紹介いたします。

【Home Economics】

Home Economicsは「家庭科」の講義です。

お子さんのいらっしゃるご家庭では、入学式や始業式の準備で持ち物に雑巾がありましたよという方もいらっしゃることと思います。
家で使う雑巾は、古くなったタオルを縫わずにそのまま使ってもいいのですが、学校に持って行く雑巾はさすがにタオルをそのまま!という訳にはいかないですよね。
でも、雑巾を1~2枚縫うのにミシンを出すのもじゃまくさいし、それに最近では100円均一ショップなどでも売っていますので簡単に買うこともできます。
でも、手縫いされているとやっぱり丈夫ですし、使いやすいのです。
そこで、今回は雑巾を縫ってみることに挑戦しました。
早くできてしまった方は、ボタン付けもやってみました。

《ポイントその1》使う用途に合わせて大きさや厚さを変える

例えば、小学校の低学年のお子さんや手の小さい女の子、また普段の「ちょこっと掃除」の時用には小ぶりでやや薄手の物を、中学生から高校生の生徒さん用や「がっつり掃除」をしたい時にはちょっと大きめで厚みのあるものにします。

 《ポイントその2》細かく縫う必要はない

手縫いの場合、細かく縫う必要はないし、雑巾ですから縫い目がそろってなくても平気です。
縫い目が歪んでいてもへっちゃら!気にしないで楽しく縫いましょう。

 《ポイントその3》縫っている時に糸を引っ張りすぎないこと

細いミシン糸などで引っ張って縫ってあると、雑巾を絞ったりしている時に糸が切れたりすることがあります。
切れてもそんなには問題がないのですが、糸がゆったり縫ってある方が柔らかくて使いやすいです。

《材料》

・綿100%のタオル1枚(作る量に合わせて用意してください)
・縫い糸 (あれば20番か30番のちょっと太い目の糸がオススメですが、なければ普通のミシン糸でも問題ありません)
・ひも (学校で使用する時はフックに引っかける事があるので)
・ハサミ (裁ちばさみがなくても、タオルぐらいなら普通のハサミでも切れるのでOKです)

雑巾の縫い方もいろいろあります。
1枚のタオルを半分に切って2枚作る方法や端の分厚い部分を切り落としてから合わせて縫う方法、1枚を折りたたんで1枚の雑巾にする方法などです。

今回は1枚のタオルを中央に向かって折りたたんで、1枚の雑巾をつくりました。

玉結び

手縫いをするときに、糸が抜けてしまわないように結んでおきます。
これを玉結びと言います。
かた結びなどは玉が小さく抜けやすいので、玉結びをしましょう。

A、親指で糸端を押さえながら、人差し指に1回まきつける
B、糸を押さえながら、親指と人差し指をすべらせ糸をより合わせる
C、人差し指でよりをおさえたまま糸を引く
D、玉結びの完成!

返し縫い(返し針)

玉結びをして縫い始めますが、力が加わると抜けてしまうこともあります。
返し縫いをしておくと抜けにくく安心です。

A、ひと針縫ったら、同じ個所をもうひと針縫う
B、初めに針を刺したヶ所にもう一度針をいれたら、ふた針先に針を出す
C、そのまま縫い進める

なみ縫い

基本の中の基本となる縫い方です。
ひと針3~4mmで等間隔に縫い進めます。
縫った糸は引きすぎず、ふんわりと仕上げます。

玉どめ

縫い始めと同様に、返し針をしてから結びます。
縫い終わりに合わせてきちんと結べると、ゆるみも出ずきれいに仕上がりますよ。
少しコツは必要ですが、慣れれば簡単ですので頑張りましょう。

A、針を糸が出ている根元にあて、針に糸を2.3回まきつける
B、巻き付けた糸が根元に近くなるようにきゅっと糸を引っ張る
C、緩まないように巻いた糸を左手の親指で押さえ、針を抜く
D、玉どめの完成!

さぁ、雑巾は完成できました。
自分の手縫いでできた雑巾は、「雑巾」と呼ぶのはもったいないくらいの愛着ある作品になりました。
「裁縫なんて小学校以来かも!」という方もいらっしゃいました。
やってみると楽しくて、個別課題の時間にもっとやりたいという方もいらっしゃいました。
指先を動かすことで、脳が活性化されます。
どんどん手を動かして、自分の手作り生活を楽しみたいですね。