人にはそれぞれ、些細なことから大きなものまで様々な課題が存在します。
その課題を克服したり、目標を達成したりしながら、より良い幸せな人生を求めて生きています。
そんな皆様へお勧めしたい本をご紹介していきます。
「不安を力に変えるゆるっと哲学」 監修:小川仁志 氏 著者:ただっち 氏
~「不安の時代」を生き抜くためのトリセツ~
パンデミックが、日常になりました。
今、私たちは「不安の時代」を生きているといっても、過言ではありません。そんな中でいかにして正気を保ち、そして幸せに生きていくことができるのか。それはやはり「不安を取り除く」よりほかないでしょう。そのための方法は2つです。
1つは、「不安の正体を突き止める」こともう1つは、その「不安の正体を飼いならす」ことです。
実はこのいずれにも、哲学が役に立ちます。歴史上の哲学者たちは、不安の正体を明らかにする方法や、不安の正体と付き合っていく方法について、考えをめぐらせてきました。幸か不幸か、いつの時代も「人間が抱く不安の本質」は変わりません。だからこそ彼らの考えは、今なお有効なのです。そうした哲学的叡智の数々を改めて並べてみると、そこに通底する哲学的な思考法が浮かび上がってきます。いずれの哲学もまずは、不安の原因と思い込んでいるものを疑う。そのうえで、違う視点から問題をとらえ直す。最後に、新しいものの見方を提示する。そうすることではじめて、自分でも気づいていなかった「不安の正体が見えてくる」のです。そして、その「不安の正体と、どう付き合っていけばいいか」が見えてきます。この哲学的思考法をマスターできれば、不安に限らず、どんな悩みにも対処していけるのではないでしょうか。基本的に、悩みには正体があって、哲学はその正体をつかむのに使える思考法だからです。
お化けが怖いのは、正体がわからないから。正体さえわかれば、怖いものはありません。
おそらくパンデミックでさえ、そうでしょう。何とかして「説明づけたい、コントロールしたい願望」と、どうしても「説明やコントロールができない現実」が対立することを、「不条理」と呼びます。
「不条理」を意識すると、人は自分の人生の意味を見つけられずに苦しみます。それどころか、ありとあらゆることが、「無意味」に感じられるようになります。この「不条理」を解決するために、人は「自殺」しようとしたり、神や宗教に救いを求めたりします。しかし、自分の命を絶つことは、何の解決にもなりません。神や宗教などに救いを求めることも、人間の考える力を放棄することにすぎません(哲学的自殺)。では、どうすべきなのでしょう。
それは、「不条理」を生きることです。
「不条理」つまり無意味さに立ち向かう(反抗する)ことで、私たちは自分のことを絶えず意識するようになり、「自分なりの人生」を歩んでいこうと思えるのです。「無意味」はチャンス!そんな風に発想を変えて考えることはありませんでした。
「不条理」は人生を「無意味」にしてしまいます。
しかし、自分を縛り付ける一切のものも、「無意味」と考えられれば、白紙に戻った世界で、自由に自分なりの意味を意味出せるということなんだと知りました。