人にはそれぞれ、些細なことから大きなものまで様々な課題が存在します。
その課題を克服したり、目標を達成したりしながら、より良い幸せな人生を求めて生きています。
そんな皆様へお勧めしたい本をご紹介していきます。
「『好き』の因数分解」 著者: 最果タヒ 氏
どうして好きなのか、と言われても、答えようがない。
そこに答えなどなくて、答えなど必要なくて、私の前にそれが存在することを、ただ確かめ続けたい。
「好き」という言葉はそのためにあって、それ以外何もない、その内側に何があるかなんて、知ろうとするたび爆発だけが起きる。
風船が割れるみたいに真っ白になる。
私はだけれど書いてみたい、真っ白なところではなくて、その破裂する瞬間を言葉にしたい。
ここにあるのは、好きを飛び越えた私そのもの、もしくは、私さえ飛び越えた、生きることであると信じているから。
水泳をする。
鼻に水が入ると怖い、目に水が入ると怖い、息がうまくできないのはとても恐ろしい、体と心の距離が縮まるたびに、肉体が、必死で生きていることを知る。
いつもすぐそばに、死があることを知る。
けれど、水の流れは新鮮で、私は体が「自分のもの」だと強く感じる。
それもまた、とても落ち着く時間だと、思う自分が現れる。
一つひとつの言葉から日常の情景やその場面が想像できますが、こんなにも多彩な表現ができることに感動します。
日本語の難しさと美しさと素晴らしさに触れることのできる1冊です。