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シパツウ - C-POWER通信

就労移行支援事業所C-POWER
WorkingSupportドーラ
「R-Me」の講義

岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの
何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。

ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるために何を学び、社会の中で
どう自立して生きていくかを考え「自分の人生設計をしていく場」です。

一人ひとりが希望する働き方を一緒に考え、働くために必要な訓練を「共通課題」
「個別課題」「自由課題」に分かれて行います。

希望する働き方や実現までの道のりは、一人ひとり違います。

それぞれのプランに合わせて、必要なことを訓練していきます。

電話応対やパソコン訓練、コミュニケーション能力など、社会に出るために必要な力を
ビジネス基礎としてカリキュラムに準備しています。

一人ひとりの「こんなふうに働きたい」を考え、そのためには何が必要か、今の自分を知り、環境を知り、自分の役割を知ることができるように、毎日の訓練を大切にしています。

ドーラの講義をご紹介いたします。

【R-Me(アールミー)】

R-Me(アールミー)のRはRULE(ルール)のことです。
 ルールとは、人々が安心・安全に暮らすために、また、物事がスムーズに進むように
 守らなければいけない決まりのことです。

R-Me(アールミー)のMはMANNER(マナー)のことです。
 マナーとは、社会的にその場にふさわしい行動をとること、行儀作法のことです。

R-Me(アールミー)のEはETIQUETTE(エチケット)のことです。
 エチケットとは、人に迷惑をかけない、人を思いやる行為のこと、礼儀のことです。

社会ルールやマナー・エチケットが守れるMe(私)になれるように、また、ルールがなくてもマナーやエチケットを考えて動ける人になれるよう、ドーラではこの3つを学ぶ時間を
「R‐Me(アールミー)」とよんでいます。

今回は「祝儀袋と熨斗」について学びました。

みなさんは、祝儀袋を知っていますか?

祝儀袋はお祝いや心付けとして金銭などを入れるための紙袋です。

祝儀袋の歴史的意味
日本では古来より、人はいろいろな意味において汚れているとされています。
神社にお参りする前に、口と手を清めるのもそのため。
このことからも、贈りものを直接手で持つことが、その人の汚れをそれに移してしまうことになると考えられていました。
御祝の品はできるだけ清らかなものを選び、それを真っ白の紙で包み水引を結ぶことに
よって、中の品は清浄なものであるという意味を込めているのです。
また、「ご祝儀」は、お祝い事をお互いに支えあい、喜びあうという意味を持っています。

熨斗袋(のしぶくろ)とは
神社で御祈祷をお受けになった際、御祈祷料をお納めになる時に使われるのが熨斗袋です。
熨斗や水引がついた袋のことです。
熨斗袋は神社以外でも、慶弔時に現金を送る際に利用されますが、祝儀・不祝儀などの種類があります。
水引の色や結び方、熨斗の有無で用途が変わってきます。

熨斗とは

祝儀袋の右上に、ひし形状の折り紙が貼られているのをよく見かけると思いますが、それが「のし」と呼ばれるものです。
のしアワビを、贈り物として添えていたことから始まります。
昔は祝い事には海産物が添えられており、特にあわびは貴重品として重宝されていました。
当時貴重な保存食であり、長寿をもたらす食べ物とされてきました。
現在では図のように簡略化され、アワビのかわりに黄色い紙が用いられるようになって
います。
現金を送る際の封筒にこの熨斗がつけられるようになりました。
のしは「あわびを伸ばす」という意味から「縁を伸ばす」とされ慶事では使いますが、弔事では使いません。

水引きとは

丁重な贈り物やお供え物をする際、包み紙を結ぶ時に使われる紙紐のことですが、本来神様にお供え物をする際の「しめ縄」が変化し、今のような形になったようです。
◆蝶結び
引っ張るとほどけて何回も結び直せることから「何度繰り返してもよい」という意味で一般の婚礼以外の慶事に使います。
出産祝い、初宮、七五三等に使用
◆結び切り
簡単にほどけないことから、使えるのは一度きりなので、挙式など何度も繰り返すのが
好ましくない場合にこの袋を使います。

毛筆または筆ペンで。ボールペンはNG

使用する筆記具は、格式の高い毛筆がマナー。
毛筆は使い慣れないという人は、筆ペンでも問題ありませんが、ボールペンは事務的に見えてしまうのでNGです。
文字色は濃い黒。
筆ペンには薄墨のものもありますが、これは弔事用ですので間違っても使わないように
ご注意を。
薄墨で書くのは「涙で墨が薄くなってしまった」「急いで駆けつけたので墨をする時間が
なかった」という意味があり、お祝い事には不適切です。

表書きの書き方

のしや水引が付いている袋を「上包み」といいます。
市販のご祝儀袋の場合、水引の結び目の上に「寿」などの文字が印刷されているはずです。
これを「表書き」といい、お祝いの目的を記します。
表書きが印刷されていないご祝儀袋の場合は、自分で「寿」または「御結婚御祝」などと
書きます。
なお、表書きは「結婚御祝」など4文字では縁起が悪いとされるので、注意してください。
水引の結び目の下の部分には、自分の氏名を書きます。
なお、ご祝儀袋によっては、表書きと氏名を書くところが短冊になっていて、取り外して
書けるものもあります。
また、短冊が2枚入っている場合は、無地のものを下に重ねます。
これには「喜びを2重にする」という意味があります。
決して書き損じ用の予備ではないのでお間違えなく。

表包みの氏名の書き方あれこれ

水引の結び目の下方には名前を書きますが、1名なのか連名なのかによって書き方が
異なります。
●1名の場合
1名の場合は水引飾りのちょうど下、中央に書きます。
表書きの「寿」や「御結婚御祝」の文字よりも少し小さめに書くとバランスがいいでしょう。
姓だけではなくフルネームを記します。

●連名(夫婦以外)の場合
フルネームを並べて書きます。
右から順に目上の人や役職が上の人を並べます。
序列がない場合は、右から五十音順でOKです。
名前の数は短冊の場合は2名まで、短冊でなくても3名までが妥当です。
それ以上の人数の場合は代表者の名前だけを書き、その左横や下に「他一同」と小さめの字で
添えます。
代表者以外の名前は別紙(奉書紙や和紙など)に書き、中袋の中に入れましょう。
別紙に名前を書く際はご祝儀袋に書くときと同様のルールに倣います。

●夫婦連名の場合
夫婦で招待された場合は、夫の氏名を書き、脇に妻の名前を並べるのがすっきりとしてきれいでしょう(苗字は不要)。
事実婚のカップルのように姓が異なる場合は、それぞれのフルネームを記します。
なお、家族で出席する場合で子どもの分のご祝儀も包むときは、子どもの名前も記します。
子どもが複数いて名前を書ききれないときには、家族の代表者の名前だけを書き、
「他家族一同」と小さめの字で書き添え、別紙に家族の名前を記して中袋の中に入れます。

●肩書きを書く場合
自分の立場を明確にしてお祝いを贈りたい際には、名前に肩書きを付けることもあります。
その際は、名前の右上に小さな文字で社名や肩書きなどを書き添えます。
肩書きが長い場合は、2行に分けて書きます。

●宛名を書く場合
宛名(新郎・新婦の名前)を書く場合は、ご祝儀袋の左上にフルネームで記します。
なお、宛名を連名で送る際は、左に目上の人や役職の高い人がくるようにします。
通常の連名の書き方とは反対になるので注意してください。

中袋(内袋)/表面の書き方

上包みの中には中袋(内袋)があり、この中にお祝い金を入れます。
中袋(内袋)には表面の中央に「ご祝儀の金額」を記入します。
なお、中袋の記入も上包みと同様、毛筆か筆ペンで書いてください。
ご祝儀袋によっては、中袋に「金」とあらかじめ印刷されていますので、その場合はそれに
従って書いてください。
ご祝儀の金額は旧漢字で書くのが正式です。
なお、金額の後ろに「也」はつける必要はありません。

●ご祝儀袋に使用する旧漢字
一→壱
二→弐
三→参
五→伍(または五)
七→七
八→八
十→拾
万→萬
円→円(または圓)

中袋(内袋)/裏面の書き方

中袋の裏面には自分の「住所」と「氏名」を書きます。
中袋に住所と氏名を書くのは、上包みを外したときに誰からいただいたご祝儀なのか、
分からなくなるのを防ぐためです。
住所は少し小さめに、名前は少し大きめに書くといいでしょう。
なお、結婚式に招待されている場合、新郎新婦は住所などすべて把握しているため、
氏名だけでも問題ありません。
ただし、結婚式に招待されていなくてお祝い金を送る場合は、先方が結婚内祝いなどの手配をしやすいよう、郵便番号なども明記しておくと親切です。

中袋に金額、住所、氏名を記入したら、中にお金を入れます。
お金は新札を用意し、お札の表側が上になるようにします。
お札の肖像画の顔の位置は最初に出る向き(上)に来るようにした方がきれいに見える
ようです。
また、封(のり付け)は必要ありません。


字があまり上手く書けないという人のためのお助けアイデア

ご祝儀袋は毛筆または筆ペンで書くのがマナーです。
しかし、字を書くのがあまり上手くないという人にとっては、なかなかハードルが高い
ですよね。
そんな人は以下の方法もオススメです。

●周囲の人に代筆してもらう/筆耕業者に依頼する
周囲に字の上手な人がいるのなら、その人にお願いして書いてもらうのが手っ取り早い
ですね。
頼める人がいない、頼むのが恥ずかしいという人は、プロに筆耕を依頼するという方法も
あります。
ご祝儀袋を扱うショップなどでは、袋と込みで代筆を請け負ってくれるところもある
ようです。

●印字をする
パソコンとプリンターを使い、毛筆書体で印刷してもOKです。
ご祝儀袋に直接印刷するのは難しいので、短冊があるタイプを選びましょう。
ご祝儀袋用の宛名ソフトなども出回っているようですから、インターネットで検索して
みては。

●のし袋用スタンプを利用する
毛筆書体を再現した市販ののし袋用名前スタンプが市販されているので、字が下手な人はこれを利用してもいいでしょう。
金額は1,000〜1,500円程度です。

●上手に書けるよう練習する
ご祝儀袋に書くのは自分の名前と住所、金額です。
それほどたくさんの文字を書くわけではありませんので、パソコンの毛筆書体で打ち出した
ものをお手本に、上手に書けるように練習するのもひとつの方法です。
なお、短冊がそれほど厚くない紙なら、毛筆書体で打ち出した紙を下に敷き、上からなぞるという方法もあります。

ご祝儀袋の書き方は難しいように見えますが、マナーを把握してしまえば、それほど大変な
ことはありません。
最もハードルが高いのは、やはり毛筆または筆ペンで書くというところでしょう。

丁寧に心を込めて書けば、下手な字でも不快に思われることはないはずですね。