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シパツウ - C-POWER通信

就労移行支援事業所C-POWER WorkingSupportドーラ 「IT基礎講座」の講義

岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。
ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるために何を学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。

ドーラの講義の1つをご紹介いたします。

【IT基礎講座】

ドーラでは訓練生一人ひとりが使用できるノートパソコンがあります。
それぞれ個別のフォルダーに自分が訓練したものを保存しておくことができます。
タイピングの成果、資料作成の成果、パワーポイントの成果など、様々な訓練を残しておくことができるので、あとから取り出して成長を実感することもできるのです。

今回は「パソコン検定5級に挑戦!」しました。

P検(パソコン検定)とは、P検協会(ICTプロフィシエンシー検定協会)が主催する、初中級ユーザーを対象としたパソコン利用技能の試験です。

1級から5級までの8種類の級が用意されていて、入門程度の5級から、1級や準1級では社内におけるシステム構築やネットワークトラブルの対処ができるなど、パソコン広範囲にわたる資格試験となります。

コンピュータの知識やOS、インターネット、情報モラルやセキュリティなどが問われ、さらにタイピングテストがあるなど、パソコン全般にわたるスキルが要求されます。

21世紀は「知識基盤社会」と言われ、情報を知識として有効に活用できるかどうかで、個人や企業の命運が大きく左右されることになります。
OECDの国際成人力調査(PIAAC)で、「読解力」や「数的思考力」と並んで、「ITを活用した問題解決力」が測定対象の能力として設定され、他の基準にも同様に設定されているのも、まさにそのような理由からです。

「プロフィシエンシー」とは、知識や技能を現実の状況に応じて発揮する能力のことです。
英語の分野におけるプロフィシエンシーとは、現在進行形や過去完了形を見抜く知識を持っているということではなく、ホテルでチェックインができる、あるいはレストランでオーダーすることができるといったことを意味し、ICT活用の分野におけるプロフィシエンシーとは、HTMLのタグを知っている、表計算のSUM関数を知っているということではなく、著作権、肖像権、個人情報保護などの法的概念を遵守して自社ホームページの更新をすることができる、あるいは表計算ソフトで顧客別売上集計を行い、顧客動向を分析し解りやすくプレゼン資料にまとめることができるといったことを意味します。

企業の職場で求められているICT活用スキルとは、断片的な知識・技能があるかないかではなく、「職務遂行上の課題や問題を、自身が有する知識や技能を発揮して解決することができる能力」です。

P検は、職場で求められるICTプロフィシエンシーが発揮されるべき状況を分析するため、
①環境分析、
②職務分析(人物像設定)、
③出題項目の体系化、
④問題作成(検証・試行)、
⑤試験の提供、
⑥試験の結果分析、

などの分析ステップを通してICTを活用する人物像を設定しています。

これらの分析により、当該人物が発揮すべきプロフィシエンシーと、プロフィシエンシーを発揮するために必要となる知識・技能をカテゴリー毎に階層化し、一人一人をどのような基準で評価すべきかを策定しています。

これがP検の「ICTスキル体系」であり、「ICTスキル評価基準」です。

これによりP検は、どのような知識・技能を獲得しなければならないか、と同時に、獲得した知識や技能をどれだけ現実の状況の中で運用できなければならないかということを包括的に含んだ評価基準となっています。

公平

特定分野のソフトウェアや業種・業務を対象にしたものではなく、一般的ビジネスシーンにおける全ての利用者と、学校で情報教育を学ぶ全ての生徒を対象として、総合的なICT活用能力を評価し、資格認定するものです。

公正

企業活用現場や学校教育現場の動向を踏まえた環境分析を行い、産学が連携して「公正で客観的な視点」を結集することにより、公正性を保った資格試験運営を図っています。

中立(ベンダーニュートラル)

特定メーカーの特定アプリケーションについての資格試験ではなく、特定のハードウェアに偏ったり制約を受けたりすることも無く、企業や学校などで標準的に使用されているソフトウェアやOS、環境などをベースにして出題されます。

インターネットで検索し、まずは5級を体験してみました。

満点になるまで、何度も繰り返し取り組んでいくことが大切です。