岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。
ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるために何を学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。
ドーラの講義の1つをご紹介いたします。
【R-Me(アールミー)】
R-Me(アールミー)のRはRULE(ルール)のことです。ルールとは、人々が安心・安全に暮らすために、また、物事がスムーズに進むように守らなければいけない決まりのことです。
R-Me(アールミー)のMはMANNER(マナー)のことです。マナーとは、社会的にその場にふさわしい行動をとること、行儀作法のことです。
R-Me(アールミー)のEはETIQUETTE(エチケット)のことです。エチケットとは、人に迷惑をかけない、人を思いやる行為のこと、礼儀のことです。
社会に出て働く上で、この3つはとても大切です。
ルールやマナー・エチケットが守れるMe(私)になれるように、また、ルールがなくてもマナーやエチケットを考えて動ける人になれるように、ドーラではこの3つを学ぶ時間を「R‐Me(アールミー)」とよんでいます。
今回は、電話・携帯電話のルール・マナー・エチケットについてみんなで考えてみました。
近年では、携帯電話の普及によって、誰とでもすぐに連絡がとれるようになりました。
便利になったのはいいですが、やはり、相手の都合を考えたマナーのある電話のかけ方をマスターしておくことは、大人として必須ですね。
個人の家に電話をかけるときには、呼び出し音はせいぜい10回くらいにとどめておきましょう。
あまり何回も鳴らすのは非常識ですし、そんなに鳴らしても出られないのは留守だと思うのが普通です。
相手が出たら、まずは自分の名前を名乗ります。それから、「今、お時間よろしいですか?」と相手の都合を聞きましょう。
電話を先に切るときは、ゆっくりと静かに切ります。
電話はかけられたほうから切るのがマナーだということを覚えておきましょう。
うっかり間違い電話をかけてしまったときには、黙って切る人もいるようですが、これは失礼です。
ひとこと「申し訳ございません」と謝ります。
よく同じ相手に何度も間違い電話をかけてしまうことがありますが、その場合には「恐れ入ります、そちらは○○―○○○○ではありませんか?」と電話番号を確認するとよいですね。
職場にかかってきたときには、できるだけ早めに出るよう心がけましょう。
何回もコールさせてしまった時には、「お待たせしました」とひとこと断りを入れると良いでしょう。切る時には相手が切るのを確かめてから受話器を置きます。
自宅の電話に出るときには、「もしもし」だけでもよいでしょう。最近はセールスの電話も多く、最初に名乗る必要はありません。
相手が名乗るのを待ち、とりあえず相手の確認をします。間違い電話がかかってきたときには、「失礼ですが何番におかけですか?」と聞いてみるのもいいでしょう。
また、相手の声が小さいときには「声が小さい」「もっと大きな声で」というのはNGです。「失礼ですがお電話が遠いようです」と遠回しに伝えるのがマナーです。
最近、便利なキャッチホンでは、話している人を優先して、キャッチホンの人は「後ほどかけ直します」と伝えます。
ただし、目上の人との電話中の場合には、キャッチホンは無視してかまわないでしょう。
電話は意外にだらしない格好でかけていると何となくその雰囲気が相手に伝わるものです。正しい姿勢ではっきりと発声するようにしましょう。
電話する時間帯も配慮が必要です。相手の都合を考えて電話しましょう。
電話をかける前に伝えたい用件をまとめておきましょう。メモを取ったり確認・復唱するとよいでしょう。相手は声であなたを想像します。
明るくハキハキと話しましょう。聞き取れないことはお互いにストレスです。電波の届くところで、周りの静かな場所でかけるように配慮しましょう。
「クッション言葉」を使うと、「できる人!!」と思われますヨ。
「お手数ですが」「お忙しいところすみません」「恐れ入ります」「あいにく」「おかげさまで」「誠に勝手ながら」などを上手く使ってみましょう。
また、はっきり伝えなくてもいいこともありますね。電話を取りつぐときに、取りつぎ相手がトイレに行っている場合、「トイレに行っています」は言わなくてもいいことです。「席をはずしております」に言い換えましょう。
また、取りつぎ相手が休んでいるときには、「休みを取っております」と伝え、なぜ休んでいるかは言いません。
すでに退勤している場合、「本日は退社いたしました」と伝えます。本人が辞めてしまったと勘違いされないよう伝えましょう。
まずは家族や友人など、気楽に電話できる人とのやり取りから練習してみましょう。