岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。
ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるために何を学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。
ドーラの講義の1つをご紹介いたします。
【トリビア】
今回のテーマは前回に引き続き「悩み」について考えました。
「病は気から」という言葉を聞いたことがありますか?
このことわざからも、私たち人間は精神状態により、肉体のステータスまで大きく影響を受けてしまいます。
よく聞く例えでは、「プラセボ効果(プラシーボ)」もその代表といえるでしょう。
「プラセボ効果」
とくに何の効果もないものを「劇的に効果のある薬品」と思い込んで服用した際、服用者の身体に相応の改善が現れるという現象です。
逆に、精神状態を健やかに保つことができれば、少しくらい身体がしんどくても快活ライフを送ることができるのではないかということです。
「心の重りを吐き出そう」
私たち人間は何らかの心配事や悩み事があると、心が重く沈んでしまいます。
その心配事の正体がどんなものなのかを、できるだけ明確に洗い出しましょう。
できれば、簡潔な箇条書きが良いです。
実際に紙に書いたり、データとして打ち込むのもお勧めします。
ちなみに、この作業だけで精神的にすごく楽になることも多々あります。
目に見える形で並べてみることで「あれ!意外と何とかなりそう!」と思えることもあったりします。
「なぜ、悩んでいるのか考えてみましょう」
不安の種が出そろったらそれを分析します。
「本当に解決できないのか」
そもそも抽出された悩みが、自力では解決できないものなのかどうかを考えます。
心にゆとりがない状態は視野がとても狭くなったりします。
「解決できない」と思い込んでいるだけの可能性が多分にあります。
身近な人に相談するだけで、目からウロコな解決方法が見つかることもよくあります。
ちなみに「相談できる人がいない」というのが悩みという方もいらっしゃると思いますが、それこそ視野が狭くなっている証拠です。
それは、そういう人がいないのではなく、そもそも本気で相談しようと思っていないのです。
物理的・科学的に不可能なことでない限り、解決できない問題の方が少ないのです。
「本当はやりたくないだけではないか」
解決策に心当たりがあっても、それを自分がやりたくないと思っている場合があります。
この場合は、自分の意志で「その手段を行わない」と決定しているわけですから、それについて悩むのはお門違いですね。
一歩踏み出す行動と、それで結果が得られるかもしれない可能性を天秤にかけて、行動しない方を選んでいるのは自分自身です。
「本当にどうにもできない悩みは忘れよう」
明日の天気、自分の年齢、地球の寿命、過去の失敗など、絶対にどうにもできないことで悩んでいる方もいらっしゃいます。
でも、忘れてください!だってどうしようもないことですから!自分の手が届かない範囲のことで思い悩んでも、時間とエネルギーの無駄です。
どしゃ降りの景色を窓から見ながら、中止になった遠足に泣いて喚いている子どもに何と声を掛けますか?
それが自分に対する答えだと思ってみましょう。
「不安は期待で打ち消そう」
正体不明の漠然とした不安がある方もいらっしゃいます。
何か原因はあるとは思いますが、そこに到達できないこともあるでしょう。
そんな時の心は「先がわからない=不安」という状態です。
もっといえば「悪いことが起こるかもしれない」という不確定な可能性について悩んでいるだけです。
せっかくの不確定な可能性です。
良いことが起こるかもしれない!と取りましょう。
安心できるための対策がわかっているなら、それは全力でやりましょう。
「自分にとって何が大切かを考えましょう」
不安がある状態は視野が狭くなっています。
思考の幅が狭くなり、情報収集のアンテナも格納され、とてもとても小さな世界の中でもがき苦しんでいます。
そんな時、自分にとって本当に大切なものは何か考えましょう。
どんなに周りが真っ暗でも、その大切なものは灯台のように航路を明るく示してくれるでしょう。
不安になったとき、「自分の大切なものを思い出す」ということを忘れないでくださいね。