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シパツウ - C-POWER通信

就労移行支援事業所C-POWER WorkingSupportドーラ「トリビア」の講義

岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は身体、知的、精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。
ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるためにを学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。

ドーラの講義の1つをご紹介いたします。

 【トリビア】

今回は「ビジネス言葉」に関するトリビアの4回目です。
言葉遣いは心遣いといい、その言葉を発する人柄を現します。言葉によって救われ、言葉によって傷つけられる経験をしているかと思います。そんな言葉も、ビジネスでは特有の言い回しや言葉が多数存在します。敬語は使う場面や相手により使い方が変わりますので普段から使い慣れておく必要があります。とっさのときでも、さっとビジネス言葉が出るように練習していきましょう。

忙しいと便利な言葉を使いがちです。
「ちょっと待ってください」と言われて30分くらい待たされた、「少し直してください」と言われて対応したら、3時間くらいかかる内容だった…なんてことはありませんか?人によって違う「ちょっと」や「少し」。誤解しない、誤解を与えないためにどうすればいいのかを一緒に考えてみましょう。

「ちょっと」と「少し」はほぼ同義
「ちょっと」も「少し」も「少々」という意味です。料理での塩コショウ少々と同じで、ほんのわずかなことを指します。時間にして2~3分間くらいで、5分以上待たせるときは「少々」とはいえません。「しばらくお待ちください」よりも「少々お待ちください」のほうが、言われた人は短時間を想定するものです。もっとも、長短の感覚には地域性や個人差もあり、せっかちな人が想定する「ちょっと」や「少々」は短めです。逆に「ちょっと会議しましょう」というようなケースでは、長めのことが多いようです。

「すぐ」
「すぐ」は時間的に間をおかないことをいい、時間にして数分です。「まもなく」「ただちに」と同じ意味で使われます。

秘書検定での使い方
秘書検定では、接遇(丁寧な接客や対応をすること)用語として使う際には、次のように言い換えるのがマナーとされています。

「少し」→「少々」
例:「ただいま参りますので、少々お待ちください」
「すぐ」→「早速」
例:「さっそくお伺いしてもよろしいでしょうか?」

職場で使われる場合はココに注意!
職場で誤解や行き違いが生じてしまうのは「ちょっと」「少し」「すぐ」といった言葉を、個人が自分のものさしで使ってしまうからです。

「ちょっと」「少し」
ある人にとっての「ちょっと」「少し」は、他の人にとってはそうでないことが多くあります。たとえば、仕事に慣れている人の「ちょっと」「少し」は慣れていない人にはそうではない場合があります。また、大きな仕事を抱える人にとっては小さな仕事だけれど、他の人にはそうではない場合があります。くわえて、頼む方は「ちょっと」「少し」で済むけれど、頼まれる方にしたらそうではないといった場合もあるでしょう。

「すぐ」
「即座に、ただちに」「最優先でやってほしい」という意味で使われることが多くあります。時には大至急という意味で使われる場合もあるので注意が必要です。逆に、相手の迅速に動いてほしいという期待だけで、よく聞いたら今すぐやらなくてもいいということもあります。どのくらいの緊急度なのかしっかり確認することが大事です。

「今しばらく」
「もう少し」という意味合いで、少し時間が欲しい時によく使います。この言葉には「すぐに対応したいけれどできない。ただし、それほど時間はかからないので待ってほしい」という気持ちを込めて使うケースが多いようです。

職場での誤解を防ぐ5つのポイント
1.いつまでに必要か確認する
2..対応すべき範囲を明確にしてもらう
3. 途中確認を怠らない
4.  言われたときにその場で確認する
5.  自分も曖昧な言葉を使わない

ビジネスシーンでよく使うフレーズを例に、正しい使い方をご紹介します。
×「すぐにやってもらえますか?」
〇「○日〇時までにお願いします」

×「少し早めに作成してください」
〇「次の会議の1日前までにほしいのですが」

×「今、ちょっとだけいいですか?」
〇「今10分だけお時間頂戴できますか?」

×「もう少しお待ちいただけますか?」
〇「部長は12時まで会議ですので、会議からも戻り次第伝えておきます」

×「このデータ間違っているので、ちょっと直してほしいのですが」
〇「このデータ間違っているので、〇月〇日のデータと照合して、正しく修正してください」

×「資料をすぐ直してくれませんか?」
〇「これは経験がない作業なので、Aさんに手伝っていただかないと自分には難しいです」

仕事の場では、コミュニケーションがとても大事です。でも、「そんなつもりじゃなかったのに」というコミュニケーションロスも頻繁に起こるのが現実です。とくに、話し手の主観に左右されるような曖昧な言葉は、誤解を招くもとです。

自分でも使わないように注意しながら、周りに曖昧な言葉を使う人がいたら、自分からきちんと確認してあとで困ることがないようにしましょう。