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シパツウ - C-POWER通信

就労移行支援事業所C-POWER WorkingSupportドーラ「読書を楽しもう」の講義

岐阜県多治見市にある「C-POWER WorkingSupport ドーラ」は・身体・知的・精神などの何らかの障害がある18歳から65歳の方が就労を目指して取り組む就労移行支援事業所です。

ドーラ(DOLA)とは、「Design Of Life Academy」の頭文字をとって名付けた事業所で、障害のある方が自分自身のこれからの人生と向き合い、生きるためにを学び、社会の中でどう自立して生きていくかを考え、「自分の人生設計をしていく場」です。元気な朝の挨拶、頭の体操の10分間チャレンジ、ラジオ体操で健康づくり、教養誌を使った輪読と感想の発表で自分の考えを伝える訓練、みんなで同じ課題に取り組む時間、一人ひとりが自分の課題に取り組む時間、時計を見ながら自分で今は何をする時間か考えて行動していきます。

今回は、毎月1回のカリキュラム中から「読書を楽しもう」をご紹介します。

この講義はその名の通り、集中して本を読む時間です。
社会人になると、日々の仕事に精一杯で、新しく知識をつける余裕がないかもしれません。
ましてストレス発散の手段に「本を読む」ということを選ぶ人は現代においてほぼ皆無でしょう
この世の中に趣味や娯楽はたくさん存在していますし、昔のように本を選ぶ理由もなくなってきています。
それでも、「本を読む」という選択をする人は、他の先人が何年もかけて積み重ねた経験をインプットしたり、まったく違う世界観からインスピレーションを得て、新しいアイディアをひらめいたり、何かしらの可能性を見いだすことができます。

では、読書にどんなメリットがあるか考えてみましょう。

1、文章力が身につく

文章は書くことで鍛えられるものと考えられていますが、本を読むことでも鍛えることができます。
仕事をする上で、文章力・人と話す能力というのは必要不可欠です。
メールやLINEの文面であっても相手との関係性が変わってしまうことがあります。
仕事だけでなく、友人との会話や、恋愛や趣味の場面でも、文章力というのは人生をより良く生きる上で大切な要素です。

2、コミュニケーション能力の向上

本を読んで、登場人物の視点に立って考えたりすることは、誰かと会話をする時にとても重要な「相手の立場に立って考える」という視点を養うことができます。
相手にとって価値のある知識や話題を、わかりやすく、面白く伝えられるようになると、自分自身の価値は自然と高まっていきます。

3、ストレス解消につながる

小説や、漫画によっては、SFチックな非日常的なストーリーが描かれていることも多いです。
そうした世界観に触れて感情移入したり、感動して涙したり、面白いネタを見て笑ったりすることで、ストレスを発散させる効果もあります。
長編小説もいいのですが、あまり本に馴染みがない人は究極漫画でも構いませんし、慣れてきたら興味のある小説を読んでみるのも良いでしょう。
自分のお気に入りの書籍が見つかると、読書の面白さをだんだんと感じられるようになると思います。

4、脳を活性化させる

読書をすることで、人間の脳が刺激されて活性化される効果があるとされています。
ちょうど額の後ろあたりにある大脳の前頭前野という部分が特に刺激されるそうです。
この部分は、「人間の思考・言語・筋肉の動き・記憶・感性」を司っている人間の「司令塔」のような働きをしている部分と言われています。
つまり、この部分が活性化されることによって、記憶力や、想像力といった力だけでなく、私たちの思考力にも影響を与えるということです。
読書をすることで、将来の自分の脳の健康だけでなく、心身の健康にもつながる効果が期待できます。

5、視野が広がる

読書をすることで、先人たちが何年もかけて積み重ねた経験や、知識、学びといった情報をインプットすることができます。
「そんな考え方もあるのか!?」といった自分だけでは思いつかなかいアイディアを取り入れることができるので、より思考の幅が広がり、柔軟な発想をしやすくなります。
自分以外の人たちがどのように考え、感じているのか知るということはとても大事ですね。

6、新しい知恵や知識を得られる

本には、様々なジャンルのものがあります。
本を読むことで、自分の専門分野や得意分野以外のものはもちろん、自分が普段インプットしているものとは違う新たな発見を得ることができるものです。
幅広い知識を吸収することで、より知恵を膨らませることができるのは本ならではですね。

7、アイデアが浮かびやすくなる

様々な本を読んで知識や学びを増やしていくと、視野が広がり、考え方に柔軟性が出てきます。
自分の考える幅が広がれば広がるほど、何か新しいことを考える時に、アイディアが浮かびやすくなったり、今まで解決できなかった問題が解けるようになったり、他の分野の知識やノウハウと融合したりすることができるようになったりすることもあるのです。
そのため、興味のある分野を中心にして、様々な書籍を読むことは、新しいアイディアを生み出すために必要不可欠なことだといえるのではないかと思います。

8、表現力豊かになる

本を読み続けることで、活字と触れ合う機会は多くなり、文字なら風景や匂い、人の表情や顔、声といった表情を想像する力を養うことができるので、必然的に表現力も高まります。
ちょっとした表情の変化や、人の気持ちに気づけるということは、その分周りの人よりも素早く対応できたり、ビジネスで成果が出やすくなったりと、色々な場面でメリットを得ることができます。

9、脳のボケ防止につながる

本を読んでいくためには、一時的に文章を頭の中で覚えておかないと、ストーリー展開を楽しむことはできませんね。
読んだ情報を覚えようとする力も自然に働くため、記憶力も高まることが期待できます。
脳科学的には、脳に刺激が送られることで、アルツハイマー病の原因になる物質の生成を抑制できるともいわれています。

10、趣味の時間になる

朝晩の会社での通勤時間や、休みの日のゴロゴロタイムなど、何もしていない時間を読書に当ててみてはいかがでしょうか。
時間を有意義に使うことで、満足感も得られますし、何より学びが深まります。
自分が好きな書籍が見つかった時の楽しさもありますし、本を読んで新しい世界観に触れられた時はやっぱり感動するものです。

読書を通して、自分の時間を見出し、自身の成長につなげてみませんか。